予防歯科

予防歯科の目的は、お口の中の病気を未然に防ぎ、歯の萌え始めの赤ちゃんから、生きているあいだずっと食事を美味しく食べられる状態に保ち、全身の健康増進と生活の質(QOL)を向上させることです。
お口の中の病気として、虫歯、歯周病(歯槽膿漏)は一般的にも良く知られていますが、噛み合わせ異常も大変重要な口腔疾患になります。年齢、性別、環境など、それぞれの患者様にあったオーダーメイド医療として捉え、予防メニューを検討・実施していくことが大切になります。

①虫歯予防

生後乳歯が生え始めてから食事をし続ける限り虫歯の予防に取り組みましょう。
歯科で扱うほとんどの疾病に共通したことになりますが、虫歯予防で一番大切なのは患者様、もしくは保護者様による日常の口腔セルフケアになります。
一般的には幼稚園や小学校などで歯磨きの仕方を習うと思いますが、この歯磨きの仕方が最も重要になります。当院にて予防治療を徹底したとしても、日常の口腔ケアがおろそかになると虫歯を防ぎきることができません。まずは口腔ケア方法の理解が虫歯予防治療のスタートになります。その後、定期的にお口の中を検診し、以下の項目を併用して一生涯虫歯ゼロを目指しましょう。

②歯周病予防

歯周病は、日本の成人の70%以上、40代以降だと80%以上の方が患っている疾患です。歯を失う理由で一番多いのが「歯周病」(42%)で、「むし歯」(32%)、「その他」(13%)、「破折」(11%)、「矯正」(1%)の順です。
つまり、歯周病の予防は、歯を失うリスクを大幅に減少することが出来ると同時に、ほとんどの成人患者様にとって必要になってくる治療であると考えられます。現在、歯周病でお困りの患者様だけでなく、徹底した精密検査により歯周病罹患リスクのある患者様の発症予防に取り組んでいます。

③咬み合わせ予防

お口の中の疾病で、患者様のみならず、歯科医師・歯科衛生士でも原因の特定、診断、治療が難しいのが咬み合わせ異常からくる歯の痛みです。
顎の関節の痛みや歯周病による痛みであれば、咬み合わせも同時にチェックして治療を進めるのが一般的ではありますが、ただの歯の痛みから咬み合わせに関連付けて診断する歯科医療機関はいまだ多くないのが現状です。
また、咬み合わせの異常により、虫歯リスクが高まることが理解されつつあります。当院では、さまざまな理由から起こりえる咬み合わせ異常に対して、精密検査をした上で診断、治療、予防の提案をさせていただきます。